インタビュー
10年のブランクを経て改めて介護職に。充実した研修制度で安心して働けた
松本真由美さん SOMPOケア ラヴィーレ高島平 ケアコンダクター(2012年入社)
プロフィール
20代でヘルパー2級を取得して訪問介護に従事したのち、専業主婦に。10年以上のブランクを経て、2012年パート社員として入社し、2020年に介護福祉士資格を取得。2023年4月より正社員に。
入社直前は、専業主婦として10年以上家事と子育てに専念していました。
高校卒業後に調剤薬局で事務職に就きましたが、その間にヘルパー2級の資格を取得して転職しました。ホームヘルパーとして2年半ほど働いて、結婚を機に退職したんです。
幼い頃、仕事が忙しかった母の代わりに祖母が面倒を見てくれました。大人になって、大好きだった祖母が入院したことがヘルパー2級の資格を取得したきっかけです。
実際に祖母を介護することはありませんでしたが、助けの必要なお年寄りのために何かできたらと、思って転職しました。あらためて仕事を探すときも、介護以外の仕事をしようとは思わなかったですね。
もう一度働くことにしたのは、下の子が小学校に上がり、少し時間に余裕できたからです。自宅からも近い場所にこの施設ができたと聞いて、説明会に参加しました。
説明会のときに面接もあったのですが、風通しのいい雰囲気を感じました。私は介護の仕事をしていたとはいえ、ブランクが長かったですし、入居型の施設で働くのははじめてだったので、少し不安だったんです。でも、介護について学ぶ機会が用意されていると聞いたので、それならがんばってみようと思い、入社を決めました。
2023年春から正社員として働くようになり、その年の秋からケアコンダクターと呼ばれる介護職員のリーダー業務を担っています。17人いるケアスタッフの中で、2人いるケアコンダクターのうちの1人として、ご入居者さまの生活全般のサポートに加え、新人スタッフの教育や委員会・チームのサポートもおこなっています。ケアスタッフから介護技術の相談を受けることも多いですね。
朝、出勤すると申し送りを読んで、お食事の準備、介助、片付け、排泄の介助をおこないます。ご入居者さまをレクリエーションにご案内して、一緒に参加することもありますね。
その後、おやつの準備や介助をおこなって、またレクリエーションに参加したりします。社員になってから週に1回くらい夜勤で働くこともありますね。夜勤のときは16時に出勤して、休憩を挟んで翌朝9時までです。
以前、ホームヘルパーとして働いていたときは、他のスタッフと顔をあわせる時間が少なく、悩みや不安を相談する機会があまりなかったんですよね。それに比べると、今は同じ仕事をするケアスタッフが常に近くにいるので、何か困ったことや不安に思ったことがあればすぐに情報共有ができます。おかげで安心して仕事ができています。
シフト制での勤務で残業は滅多になくほとんど定時で帰れるので、予定が立てやすいんですよね。パート勤務のときも夏休みや連休を取得しやすかったです。子どもと一緒に出かける時間も確保できたので、ありがたかったですね。
経験者であっても、SOMPOケアでは本当に一から教えてもらえるんですよね。例えば、ご入居者さまが立ち上がるときの立ち位置とか、椅子はこの位置に置いたら座りやすいとか、小さな動作も最適な方法を共有します。経験者にとっては「それはもう知っている」と思われることもあるかもしれませんが、安心して働いていただけるように、最も基礎の部分から伝えています。「介護の経験や資格があるんだからこのぐらいはできるでしょう?」と言われることもないので、ブランクがあっても不安なく働けます。
スタッフの多くが20代で、私にとっては自分の子どもと同じくらいの年ごろということもあって、相談しやすい環境づくりを意識しています。私の考えを先に言ってしまわないで、若手スタッフが意見を言い出しやすい雰囲気を作るようにしています。
その成果か、自主的に発言や行動をする人が増えてきたんです。「こんなレクリエーションをしたい」とか、「ご入居者さまと一緒にものづくりをしたい」といった意見が出てきて、想像していた以上にスタッフのみんながご入居者さまのことを真剣に考えているのが伝わってきました。
ほかにも、「外の空気を吸いながらコーヒーを飲んでいただきたい」というアイデアもありました。ついつい時間や効率、安全ばかりを優先してしまいがちで、そういったちょっとした楽しい時間づくりができていなかったことに気づかされましたね。
若いスタッフの意見を取り入れることで全体的にオープンな雰囲気になって、これまで以上に協力し合える職場になってきたと思います。
あるご入居者さまが、それまでお食事は全部召し上がっていたのに、ゼリーや飲み物しか召し上がらなくなってしまったんです。入れ歯が合わなくなって口の中に傷ができていたからだったのですが、自分からは言い出しにくかったようです。そこで、週1回来てくださる歯科医の先生に治療してもらったら、元のようにお食事を召し上がっていただけるようになって安心しました。
日常のちょっとした瞬間、例えば食堂まで一緒に廊下を歩いているときに「あなた、髪の毛切ったんじゃない?」などと声をかけていただくこともあって、「私のことを覚えていてくださるんだな」と嬉しくなることもあります。
特にパートとして働き始めたときは、ブランクもあって最初は不安だったんです。しかもその不安がご入居者様に伝わってしまうかもしれないと、ますます緊張していたんですよね。そんなときに、面会に来たご家族様が「いつも目を見て、笑顔でお話してくれてありがとう」と声をかけてくださいました。ずっと心に残っている言葉ですね。
東京の芝浦に施設が再現された研修施設があるんです。入社したときに、そこで介護技術を改めて学びました。それまで体で覚えていた介護方法が、現在よいとされている方法とはずいぶん違っていたことがわかったんです。
ケアコンダクターとしての研修も学びが多いですね。研修を受けると、いろんな知識を身につけられて自信がつきます。
社員になって2年弱経ちましたが、研修だけでなく自分でも勉強する機会を作っていきたいと思っています。新しく学んだ知識を介護に生かして、施設内の業務全体を改善して、他のスタッフにとっては頼りになる存在になりたいですね。
SOMPOケアでは「未来の介護」という取り組みがあります。ご利用者様へ提供する介護サービス品質の向上と、職員の業務負担軽減を両立させようというものです。
取り組みの一環として、いろいろなテクノロジーを取り入れています。例えば「睡眠測定センサー」は、ご入居さま者がベッドの上で起きていたら事務所にあるモニター越しに分かるというものです。導入以前は部屋の中に入るときに鍵を開ける音がして、睡眠を妨げてしまうことがありました。今は夜勤での見回りは最低限で、他の仕事ができるというメリットがあり、ご入居者さまも安心してお休みいただけます。こういったテクノロジーが導入されたことで、スタッフの日々の業務に余裕が生まれています。スタッフがご入居者さまとゆっくりお話をする時間もできました。
SOMPOケア流の介護は、ご入居者さまとの時間を大切にして、本来の“やりたい介護”に近づいていっているのを実感しています。
私はSOMPOケアでご入居者さまと接する中で、楽しいと思ったり感動したりする瞬間が毎日のようにあります。介護というと重労働だとか気を遣うとか、大変な仕事だというイメージがあると思います。だけど、SOMPOケアで介護に携わると今までの介護のイメージが変わるはずです。