Intro「SOMPOケア 未来へのチャレンジ」を策定
1995年、新卒社員として安田火災(現:損害保険ジャパン株式会社)に入社し、営業、内勤の業務に就きました。これが私の社会人としてのスタートでした。転機が訪れたのは、2015年4月のこと。SOMPOグループにおける介護事業の立ち上げメンバーの一人に選ばれ、3年間、介護事業に出向することとなったのです。その際、介護施設にて介護職を4ヶ月、施設の管理者を4ヶ月経験した後、役員を約2年経験しました。
この時の経験は私にとって非常に大きく、現場では「介護の仕事の奥深さ」を学び、「人の優しさ」に触れることができました。

私は、2022年4月の社長就任以降、職員と対話を重ねながら、私の原点でもある現場・現実・現物を見てきました。これは次の一歩を踏み出すための再確認であるとともに、意思を固めるために必要な行動でもありました。そして、就任100日を迎えた同年7月、「SOMPOケア 未来へのチャレンジ」を策定し、社員に向けて発表しました。
「SOMPOの介護が日本の介護を変える。そして、日本の未来を創る」をテーマに、私の成し遂げたいことを発表したのです。
「ひとりの人間として、最期まで人間らしく、笑顔で生き抜いてほしい。日本をそんな社会にしたい」。これが私にとっての介護の仕事の原点、つまり、私自身のパーパスでもあるのです。そのために、「介護の供給力の向上・需要の抑制」、「もっと“働きがいを感じる会社”へ」、「SOMPO流の介護を創る」の3つを実現するために全力でチャレンジしていきます。
Initiative「未来の介護」を実現するための若き力が必要です

日本は世界に先例がないスピードで、わずか24年で「高齢化社会」から「高齢社会」へと進んだ「高齢化最先進国」です。この社会背景を受け、介護の需要拡大と担い手の不足は、重要な社会課題の一つとなっています。
SOMPOケアグループでは、2016年に介護人財の確保を目的に、業界初の企業内大学となる「SOMPOケアユニバーシティ」を設立。介護現場を再現した施設、きめ細やかな研修によって、介護未経験の方も安心して入社できる環境を整えました。
また、2019年、2022年には、職員一人ひとりが働きがいと仕事への誇りを持ち、SOMPOケアで長期的なキャリアを築いていただけるように、大規模な処遇改善を実施しました。さらには、最先端のICTテクノロジーやリアルデータを積極的に活用することで、現場の負担軽減とサービス品質の向上を両立させる「未来の介護」の実現にも取り組んでいます。
SOMPOケアで働く職員は、専門性の高い知識や技術に加え、豊かな心の態度を持ち、人としての尊厳と、一人ひとりの生き方に寄り添う、介護を実践しています。
学生の皆さんは、現場で最高品質の介護サービスを追求していくことはもちろん、将来的にはマネジメントや、会社の新たなチャレンジ、業界全体の変革、さらには日本の未来を創ることに関わっていくこともできます。
だからこそ皆さんには、高い視座と圧倒的な当事者意識を持ち、時には積極的に自ら手を挙げてほしいと考えています。皆さんの声を生かしながら、これまでの介護業界の常識にとらわれない取り組みを目指していきたい。
介護業界も私たちの会社も、まだまだ成長の最中にあります。その中で、社内には、今はまだ存在しない新しい仕事が次々と生まれてくるでしょうし、若い皆さんに改革の先鋒をお願いすることもあるでしょう。そのためにも、皆さんが安心してチャレンジできるように、SOMPOケアを、もっと“働きがいを感じる”会社へと進化させていきます。

Massage多くの仕事に共通する重要な要素が、介護の仕事には詰まっている
ご利用者さまが「ひとりの人間として、最期まで人間らしく、笑顔で生き抜く」ことができるよう、一人ひとりの顔を思い浮かべながら、考えて、考えて、考え尽くしたうえで行動します。そして、知識の習得と実践を日々繰り返しながら、たくさんの仲間と共に、チームで目標の達成に邁進していきます。このプロセスには、多くの仕事において重要とされる要素がすべて詰まっています。SOMPOケアでは介護の仕事を通し、専門的な技術だけではなく、総合的な仕事の能力を養うことができます。
また、介護の仕事には「人間力」も大切です。「人間力」とは、人に対して優しい気持ちをもつ「人間性」と、その気持ちを行為として表す「行動力」の2つを合わせたものです。
若い皆さんには、ぜひ「人間力」を身に付けていただきたいですし、介護の仕事を通じて「人間力」が培われるはずです。
最後に、皆さんへ私の好きな言葉、「必笑」を贈ります。
必ず、笑うと書いて「必笑」です。
私はどんな時も、特に苦しい時ほど、笑顔でありたいと思っています。
学生生活、また就職活動においては、うれしいこと、楽しいこと、大変なこともたくさんあるでしょう。しかし、苦しい時こそ、笑うことで前向きな気持ちになれます。幸せにもなります。そして自分だけではなく周りの人を幸せにもできます。
これからの業界の変革、日本の未来を創るためには、皆さんのような若い人たちの感性や柔軟な発想が必要です。
常に笑顔を忘れず、一緒に介護の、日本の未来を創っていきましょう。楽しみに待っています。
